米国債の格付けが為替に与える影響とは?〜週明けのNY市場に注目〜

 

どうも、筋肉です💪🏾

 

16日(金)の引け間際に

「米国債の格下げ」のヘッドラインがきて

アメリカはトリプル安の動きとなった

 

※トリプル安とは

米株売り・ドル売り・米国債売り(=金利上昇)

 

引け間際で規模は大きくなかったが

この動きが週明けも続くかが

19日(月)からのポイント

 

まずはそもそも、

格付けとはなにかを説明するね

 

 

格付けとは?

 

格付けとは、その国の信用力を数値化したもの

各国の政府が発行する国債に対して、返済能力を評価したもの

 

例えば、アメリカなら米国債だよね

 

①米国債を米政府が発行

②投資家が米国債を購入

③購入金額が米政府に入る

④期限が来たら投資家にそのお金を返す

 

10年国債なら

10年後にアメリカは投資家にお金を返すわけ。

 

その返済能力が

高いと認定されてる国の格付けは高くなる

 

では、格付けするのは誰?

 

答えは、「格付け会社」

3つの代表的な格付け会社の名前を覚えておこう

 

  • S&P(スタンダード&プアーズ)
  • Moody’s(ムーディーズ)
  • Fitch(フィッチ)

 

今回はムーディーズが米国債の格付けを
最上位の「Aaa(トリプルエー)」から
1つ下の「Aa1(ダブエーワン)に格下げ

 

S&Pとフィッチは過去に
最上位から格下げ済み

 

ついに最後のムーディーズも

米国債を格下げしてきた。

 

格下げの理由は?

 

ムーディーズが発表した、

今回の格下げ理由は

 

  1. 巨額の財政赤字
  2. 米金利上昇

 

財政赤字とは

国としての家計簿が赤字ってこと

 

アメリカは借金大国なので

借金しないと(=国債発行しないと)

国のやりくりできない

 

その赤字幅が大きすぎるという点

 

次に「金利上昇」

金利上昇は米政府にとって、ウザい。

 

なぜなら、米政府は投資家に対して

お金を返済するだけでなく、

毎年、金利を支払わなくてはならない

(=利払い)

 

これが金利の意味

 

それが高いということは

余計、アメリカの財政が悪くなることを示す

 

個人で例えれば、

1ヶ月の出費が給料より大きくマイナスで

金利が高い「ア○ム」や「ア○フル」でしかお金を借りれない人

 

みたいな感じ(笑)

 

普通、そんな人にお金貸したくないよね

 

でもなぜ、

そんなアメリカに

投資家はお金を貸すのか?

 

答えは、

アメリカはドルという「基軸通貨」を持ってるから。

 

世界中の決済はドルを中心に行われてる

したがって、世界中の国や政府や投資家は、

基軸通貨であるドルを常に持っておきたい

 

どうせドルを持つなら

それを米国債に替えておいて

金利をチャリン×2 もらいたいってことなんだわ

 

そう、

基軸通貨がドルじゃなくなれば

アメリカの信用はガタ落ちってわけ

 

でも、ドル以外の通貨が

いきなり基軸通貨になるのは無理。

 

基軸通貨がドルでなくなったら、

今ドルとして保有してるものを

(この場合、ドル建て資産である米国株・米国債も含む)

他の通貨に移すことになるわけだけど。

 

この世界に、

ドルと同じくらいドデカい受け皿はないんだわ

 

単純に株で見ても、

米国株式市場よりも時価総額の大きい株式市場は存在しない

国債が取引される債券市場もしかり。アメリカが1番大きい。

 

だから、ドルの基軸通貨の地位は

そう簡単に揺るがないんだわ

 

にしても、

「さすがに国として赤字や借金ありすぎだよね」

ってことで今回の格下げに至った

 

S&Pは2011年

フィッチは2023年

そして、今回のムーディーズ

 

ついにすべての格付け会社の格付けで

アメリカは最上位では無くなった

 

根源的な原因はどう考えても、トランプ大統領

常識では考えられないことを平気でやってしまう

 

そもそもトランプ大統領は金利を低くしたかった

でも、メチャクチャやった結果、金利は上昇。

かなり痛い目みてる

 

 

格下げのチャートへの影響は?

 

過去を見ても、株価は下落

ドルには下落圧力がかかる

 

米国債の信用力が下がる=金利上昇

 

なわけだけど、

これは過去をみると

必ずしもそうなるわけではない

 

結局リスクオフで

米国債が買われる(=金利低下)のケースもあった

 

今回の値動きをみてみると、

 

<S&P500の15分足>

 

金曜の引け間際、株価は教科書通り下落

 

 

<ドルインデックス15分足>

ドルも教科書通り下落

 

 

<米長期金利の15分足>

金利上昇後に低下しており、

これは週明けの値動きを確認しないと

方向感は掴めない

 

 

そもそも、

トランプ政権下では

ドルの先安観が強い

 

アメリカの金融商品(米株や米国債)の

価値が下がることを平気でやるのがトランプ政権

 

これまではドルや米株を買っておけばよかった

でもそれを、欧州や他地域に分散させる

 

トランプ政権下で

大口が取る当たり前の防衛策

 

この動き自体がドル安圧力

 

例えば、米株の一部を欧州株を移すとなると

 

①米株を売却(ドルが手元にくる)

②ドルをユーロに両替

③ユーロで欧州株を購入
この経路の中の②で
ドル売り・ユーロ買いが行われる
純粋に、アメリカ離れ=ドル売り
中長期の大きい流れは「ドル安」の中で
格下げによるドル安の勢いが大きくなると…
もちろん、大した値動きにならない可能性もある
週明けの動き、
特に22時30分以降のNY市場の値動きを注視したい
NYの大口の出方に注目だね
トランプ大統領の減税策と
債務上限の引き上げが盛り込まれた、
「大きくて美しい税制法案」
これが可決されるかも注目
そんな感じです

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